第40話 むちゃくちゃな合コン 〜後編〜

「ここでいいなぁ〜?」
「どこでもいいよ〜」

辿り着いたのは
とあるフツーのカラオケ。

うむむ、狭い部屋だ。
まぁいい、狭い方が怪しくていいさ。

さてカラオケといえば
「メドレーゲーム!!」
これしかない!
普通に歌うのは無駄なんだ。

順に歌い回して
歌えなかったらイッキ☆
曲が終わった人もイッキ☆
とにかく飲む飲む飲むんだぁああ!という
これまた悪魔なゲーム。

お酒強いのかって?
とんでもない、弱いよ。
でもね、この時だけは耐えるんだ。
「先に死んでなるものか!」と。
酒の酔いは
精神力で耐えられるのです!

そして、、、
何曲か歌ったあたりでみんなが壊れ始めた。

女の子が一人トイレへ。
追いかけていく友人。
僕のペアはMちゃん。
彼女がタバコに火を付ける。
「マーチンも吸う?」
僕はタバコが嫌いなんだよね。。。
よし、今はっっっ!
「タバコよりこっちの方がいいな」
「え〜?」
彼女のタバコをとって
じっくりアイ・コンタクト。
彼女の目が語る、「いいよ」って。
抱きしめてキスをする。

「あぁ〜、こいつらキスしてる〜」
後ろの方で友人が叫ぶ。
関係ない。無視無視。

「・・・もうっ」
「・・・怒った?」
「後ろ。。。」
ん・・・?

う〜わぁ〜。
みんな抱き合ってキスしてる。
信じられない、こんなの初めてだ。
僕達が火をつけたか。。。
「行こうか」
「・・・うん」

カラオケの払いは後でいい。
抜け出してタクシーを捕まえる。
「どちらまで?」

やばい、この辺は詳しくない。
彼女にぼそぼそ・・・
「ホテルがある所わかる?」
「じゃぁ・・・、小菅(こすげ)まで」
明日は土曜だけど彼女は仕事。
その近くのようだ。

落ち着いて二人ともウトウト・・・
あっという間に到着。
「どちらへしますか?」
『どこのホテルに入るんだよぉ』と言う事ね。
「えっと、あそこへ」
「はい」

二人ともまだまだ酔っ払いなので
そのままベッドへ。
Hするけど飲み過ぎのせいか
なかなかイカない僕。

Hは正直かなり体力を使う。
どんどん酔っ払ってきてダウ〜ン。
これが人生初のイカないHだった。

彼女が僕の顔を抱いて言う。
「・・・ちゃんとイッた?」
「ごめん、ちょっと飲み過ぎたみたい」

女の子は男がイカないと寂しいようだ。
「私じゃイッてくれなかった」と思うらしい。

「復活したら、また後で・・・ね」
「・・・うん」

Zzz・・・

約束は果たしました。



翌日の報告会。
幹事の悪友君と電話をする。
彼のペアが僕の彼女の親友だった。

「おっす、あったま痛ぇ〜。
 マーチンお前やったろ?」
「あっはははは!ンでも、みんなそうだろ?」
「あぁ、さっき女のポケベルに
 『電話するな、M』と入って爆笑してたんだよ」

メッセージは「家に電話するな」という意味なんだ。
この頃、携帯電話はごく少数の者しか持っていない。
やっと基本料金1万を切った頃で
まだまだポケベル最盛期だった。

「しっかし凄かったな〜。
 全員バラけるなんて普通ないぜ!?」
「ところでマーチン、カラオケ代払った?」
「ンなわけないじゃん、俺一番抜けだろ?」
「あぁ〜!!やっぱり!」
「あ?」
「うはははは!誰も払ってない!!」
「え?マジ?」
「おう、さっき連絡あって
 他の二人も払ってないって」
「素晴らしい飲み会だ・・・。
 また、ゆっくり話そう」
「了解」

こうしてむちゃくちゃな合コンは
幕を閉じたハズだった。。。

三日後、、、
「おうマーチン、元気ィ?」
「あぁ、あれから仲良くやってるよ」
「あ〜そう。マメねぇ」
「悪いかぁ〜。それよりどうした?」
「おう、1万4000円だ」
「はぁ???」
「こないだのカラオケ代」
「へ?」
「あのさ、カラオケに入る時、名前書くじゃん」
「まさか・・・」
「そう、ダチがそこに実家の住所と電話番号
 書いてたんだよ。全く・・・」
「マジで・・・?」
「それで実家のお母さんから
 『あんたは、東京でなにやってんのぉ!』
 って電話があったらしいぜ」
「あっはははははは!面白すぎる。
 でも普通書くかぁ、本当の名前なんてさぁ」
「本人も全く覚えてないらしい。
 しかも実家のなんてさ」
「笑い事じゃない。1万4000円!?
 くわ〜〜、痛ってェ〜」
「近日、集金にあがります」
「・・・了解」

君と出会ったこの合コン。
恐らく一生忘れない
とってもハチャメチャで
とっても楽しかった想い出です。

Form Martin


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