第30話 1400kmの恋の中で

岡山のYちゃんと遠距離恋愛が始まる。
実家はお隣同士。
大学は超遠距離。
青春ラブストーリーのようだ。

この時僕は学校に週2回。
後はバイトをして生活費を賄っていた。
辛うじて仕送りが6万円。
冬に作成した借金が40万円くらいか?
貧乏人とは僕の事だと
この時代から26歳まで思っていた。

さぁ〜て、来週のサザエさんは?
どうでもいい。
さぁ〜て、時給のいいバイトバイトバイト。

『夜間スタッフ募集!
 多摩○○地域病院の夜間受付
 18:00〜9:00 1万4500円。
 研修期間時給800円』

ん?なんか美味しそう。
研修がウザイが仕方ない。
場所が家から車で20分程度だしね。

面接に行くとあっさり採用。
研修は実際に運営されている病院で
先輩にくっついて実施された。

「この仕事超美味しいぜ!
 そうそう夜間なんて患者来ないしな」
「本当ですか?」
「あぁ、今日だって暇だろ?」
「そうですね」

ルルルル・・・

「かくかくしかじか」
「どうしたんですか?」
「やっと一人目が来るってさ」

ピーポーピーポー
ガラガラガラ・・・

担架に乗った人が入って来・・・
血まみれじゃないかぁ!!!!

「カルテお願いします」
「はい」

おいおい、マジかよ。

「後は清算してあげるだけ。
 簡単だろ?」
「は・はい。。。」

要するに緊急外来のカルテを出して
清算をすればいい。
空いている時間はやりたい放題。

血まみれだけど
すばらしいかも。

この仕事のお陰で
借金返済と生活費を賄い
遠距離恋愛が可能となった。
しかし、とにかく旅費が大きい。
彼女もステーキ屋さんでバイトをして
頑張ってくれた。

逢えるのはよく頑張って三週間に一回。
でもお互いの家に泊まれるから
上手く調節して5日間ぐらいは
泊まれるようにしていた。
こうすると逢えない期間は
二週間+数日ですむ。

とは言えやはり辛いものだ。

この時悟った。
僕は『ずっと一緒にいたい派』なんだという事を。
僕は二週間が限界だ。
それ以上は持たない。

これまで僕は身近に彼女がいた。
というより、身近に居すぎた。
だから逢えない時間を我慢する事より
一人の時間が欲しい時も取れない。
そういう悩みの方が多かったのだ。
贅沢な奴だ。

『離れてみて 初めて解る 大切さ』

字余り。

え、どうせ身近に彼女作ったんでしょって?
それが作らなかったんだ。
そういう事するなら
遠距離の今が一番やりやすいのだが
やらなかった。
しようと思わなかった。

女は男で変わるって言うじゃない?
逆もしかりで
いい相手にめぐり合えば男も変わる。
男も女も同じなんだ。

カレンダーを見つめ君の事を想う。
あと一週間と五日で逢える。
そんな事を考える。
今日は君とバイバイしてまだ三日目なのに。

Form Martin


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