第30話 超恋愛 〜エピローグ〜

あの事件から半年。(第23話 参照)
災いは忘れた頃にやって来た。

夜10時。部屋でTVを見ていた時だ。

ルルルル・・・ルルル

「はい、マーチンです」
「あ、あの〜」
「はい??」
「私、Nです。解りますか?」

☆!
このやろ〜!
忘れるものか!
おっと落ち着け、冷静に冷静に。

「ああ、どうしたの?」
「私、マーチンさんに謝らなきゃいけないと思って。。。」
「ん。。。」
「ごめんなさい」
「いいよ、、、もう」
「本当にごめんなさい。。。」
 それで。。。
 あの、これから会えませんか?」
「え?」
「お願いします」

。。。
どういうつもりなんだ?
まぁ、会ってみないと始まらないか?

「どこにいるの?」
「新宿です」

僕の部屋から車で1時間程度。
行けない事は無い。
今、思えば来てもらえば良かったのだが
青い僕には「女の子に来させる」
という発想が無かった。
さすがマーチン、いい奴だ。

「わかった、じゃあ11時にアルタで」
「はい」

なんだかんだ言っても
女の子から呼び出しがあれば嬉しい!
全くスケベ根性丸出し。
バカな男だ。。。

カッコつけて髪キメて
しゅっっっぱつ!

到着。
ボンネットのクロックは22:48を告げる。
間に合った。

ジャスト11時。
車から降りてアルタ下へ。

いない。
全く今日ぐらい先に来い!

11:05 ?
11:10 マジで?あと5分だけ待ってやる。
11:15 よし、帰ろう!!

車に乗って辺りを見渡すが
それらしい人影は無かった。
腹立だしい中、車を出す。
ここで初めて気が付いた。
「今日ぐらい来させれば良かったんだ」と。

君だけはホンマに理解できん。
誰に相談しても勿論答えはわからない。

二つ考えてみた。
@友達と飲んでいて
 「・・・って事があったのよー」
 「Nってひどーい」
 「今日も呼び出したら来るかなー?」
 「来ないでしょ〜」
 「呼び出してみようよ!
  来たらここはアンタの驕りよ」
 ってな冷やかし。
A本当に謝ろうと思っていたが
 土壇場で逃げ出した。

@だと思うんだけどね。

全く、僕は君のせいで
待ち合わせ恐怖症(?)にかかり
「待ち合わせ遅刻常習犯」になったんだぞ!
責任取ってよね!

Form Martin


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