あの事件から半年。(第23話 参照)
災いは忘れた頃にやって来た。
夜10時。部屋でTVを見ていた時だ。
ルルルル・・・ルルル
「はい、マーチンです」
「あ、あの〜」
「はい??」
「私、Nです。解りますか?」
☆!
このやろ〜!
忘れるものか!
おっと落ち着け、冷静に冷静に。
「ああ、どうしたの?」
「私、マーチンさんに謝らなきゃいけないと思って。。。」
「ん。。。」
「ごめんなさい」
「いいよ、、、もう」
「本当にごめんなさい。。。」
それで。。。
あの、これから会えませんか?」
「え?」
「お願いします」
。。。
どういうつもりなんだ?
まぁ、会ってみないと始まらないか?
「どこにいるの?」
「新宿です」
僕の部屋から車で1時間程度。
行けない事は無い。
今、思えば来てもらえば良かったのだが
青い僕には「女の子に来させる」
という発想が無かった。
さすがマーチン、いい奴だ。
「わかった、じゃあ11時にアルタで」
「はい」
なんだかんだ言っても
女の子から呼び出しがあれば嬉しい!
全くスケベ根性丸出し。
バカな男だ。。。
カッコつけて髪キメて
しゅっっっぱつ!
到着。
ボンネットのクロックは22:48を告げる。
間に合った。
ジャスト11時。
車から降りてアルタ下へ。
いない。
全く今日ぐらい先に来い!
11:05 ?
11:10 マジで?あと5分だけ待ってやる。
11:15 よし、帰ろう!!
車に乗って辺りを見渡すが
それらしい人影は無かった。
腹立だしい中、車を出す。
ここで初めて気が付いた。
「今日ぐらい来させれば良かったんだ」と。
君だけはホンマに理解できん。
誰に相談しても勿論答えはわからない。
二つ考えてみた。
@友達と飲んでいて
「・・・って事があったのよー」
「Nってひどーい」
「今日も呼び出したら来るかなー?」
「来ないでしょ〜」
「呼び出してみようよ!
来たらここはアンタの驕りよ」
ってな冷やかし。
A本当に謝ろうと思っていたが
土壇場で逃げ出した。
@だと思うんだけどね。
全く、僕は君のせいで
待ち合わせ恐怖症(?)にかかり
「待ち合わせ遅刻常習犯」になったんだぞ!
責任取ってよね!
Form Martin