第14話 僕と一緒に暮らそうよ

大学一年、夏。
引越しを重ねる中
しばらく彼女の家にお世話になった。
また引越しをしなければならない理由も
もちろん話した。

出来れば彼女の家の近くがいい。
そう思っている中で
ある考えが浮かんだ。

一緒に暮らせばいいんじゃ?

既にほとんど毎日一緒にいる。
この状態なら家を一つにしても
同じじゃないだろうか?

「ねぇねぇ」
「なぁに?」
「僕と一緒に暮らそうよ」
「え!?」
「一緒に暮らさないか?」
「本気。。。?」
信じられない展開に彼女呆然。
「。。。うん」

しかしそんなことをすれば
遅かれ早かれ両親にバレる。
ここで僕のパワーが炸裂!
両親に話をしたのだ。

「何をバカなことをー!」

当たり前だ。
しかしそんなことは分かっている。
言い出したら聞かない僕の性格。
やるべきことはやるからと
そういって電話を切ってしまう。
勿論その後の電話には出なかった。

新しい家を決め
二人の荷物を運び込む。
17万円のボロ車も買った。
初めての愛車。
新婚さんと間違われながら
新しい生活が始まった。

だが、暮らしてみると甘くない。
二人ともご機嫌の時はいい。
本当に楽しい。
しかし、そうでない時がつらい。
生活環境の違いというものが
露骨に現れるから
どうでもいいことが気になり
ストレスが溜まる。
しょっちゅうケンカをした。
新婚さんがすぐに離婚するパターンは
これなんだと分かった。

この時
僕18歳、彼女は同学年の19歳。
この後3年余り
二人一緒に暮らしていくことになる。

覚えていますか?
引っ越してしばらくした後
デートの帰りに君はこう言ったんだ。

「一緒の家に帰れるのが凄く嬉しい」って。

それは僕も同じだったんだよ。


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