第10話 手術しようかするまいか

高校2年の秋がきた。
寒くなると
今までと同様腰が痛くて
朝の着替えが出来なくなる。
母に手伝ってもらうのもいいかげん嫌だ。
ふと、不安が過(よ)ぎる。

この先、ずっとこうなのか。。。?
嫌だ!

先生に相談する。
「騙しだましこのままでいくか
 手術するか」
二択しかないと。
看護婦さんの中に
同じ病気で手術している人がいた。
18歳で手術して現在25歳。
術後の経過はよく元気にしていると。
確かに元気に働いている。

悩んでいる時に
「激痛に襲われる時期」がきた。
小康状態を保っていても
突如こうなる。
「もう手術する!」

手術当日、母が心配そうにしている。
父は。。。
パチンコに行っていた。
「わしが行っても何も出来ん」と。
父なりに心配してくれていたのだろう。

「数を数えてください」
「1、2、3、、、」
こんなので麻酔がきくのかよ?
「14、15、16、、、」
ここからの記憶がない。
。。。
目が覚めたらベッドの上だった。

入院中に中学時代の友人が
お見舞いに来てくれた。
あの事件の時に味方になってくれた人達だ。
二つ隣の市から
わざわざ来てくれた。
嬉しい。
こういう時に本当の友人が誰だかわかる。
この時、高校のクラスメートは
一人来てくれただけだった。
高校は目と鼻の先なんだけどね。

ベッド上で寝たきりを強いられた二週間
トイレに行ける事はありがたい事だと
心底感じた。
退院までの入院生活。
他の患者さんとの出会い。
いろいろあった。
きっかけは苦いものだが
いい経験をした。

この後、11年間
君に悩まされることはなくなる。

Form Martin


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