「愛してる」って、きっと、こういうことを言うんだろうね。
                (2003年2月4日 第132号)

親愛なる君へ

ああ、こういうのを「愛してる」っていうんだ・・・
そう思わされることがあったんだよ。

映画を観たんだ。
「トータル・フィアーズ」っていう映画。
少し前の映画だから、レンタルでね。

お話は、頭を使うアクションもの。
ええっとね・・・

アメリカとロシアを戦争させようとする、
悪い人たちがいるんだ。
その人たちは、独自に原爆を作りあげて、
アメリカで爆発させてしまおうと計画する。
そして、アメリカにはロシアの仕業に見えるようにしむけるんだ。

これを怪しいと感づいて捜査するのが、
アメリカCIAのジャックと、上司のキャボット。

そして・・・本当に爆弾が爆発してしまう。

キャボットは、爆発に巻き込まれて重傷に。
ジャックは、ケガはするものの、
すぐに捜査を始めるんだ。

そして、爆発した原爆がロシア製でないことを突き止め、
入院中のキャボットのもとへ走る。

「聞いてください!」

と、キャボットに報告しようとするジャック。
そこで、キャボットはこう言うんだ。

「・・・妻は?子供は?」

えっ?それどころじゃ・・・?
というような顔をしながらジャックは言う。

「爆心地から遠いところですので、大丈夫でしょう。
 心配ありません。それより・・・」

すると、キャボットは、またこう言うんだ。

「・・・恋人には会ったのか?
 彼女に・・・彼女のところへ行け」

キャボットはこれで息絶えてしまう。

アメリカとロシア。
全体が戦争になれば、何億もの人が死んでしまう。
そう思って、頑張っていたジャックの姿。

それとはあまりに対照的。
何億もの命よりも、妻、子供。
愛する部下と、その恋人を想ったキャボットの姿。

ひとこと、「すごい・・・」って口にでちゃったよ。
「愛してる」って、きっと、こういうことを言うんだろうね。

・・・。

うまくは言えないんだけどね。
僕もキャボットのようになりたいな・・・って、
そう思いました。

P.S.今日も元気に頑張っていますか?
                                From Martin


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