絡んだ糸のほどきかた (2001年6月25日 第97号)

親愛なる君へ

人生は・・・
長い糸のようなものなんだって、
以前話したことを憶えているかい?

恋をしていくことってさ、
その二人の糸をね・・・
絡めていくようなものかもって思うんだ。

糸を絡めるのって
やろうと思っても、なかなかできない。
だけど絡むときには、
どんなに気をつけても絡むものなんだ。

楽しい幸せな恋をしているときは、
二人の糸を見ようともしない。

何かがあって、ふと立ち止まったとき。
糸を見ると・・・
なるほど、絡んでしまっているんだ。

絡んだ糸をほどくのは大変だ。
もう・・・イヤになってくる。

糸っていえばね、
僕は時々釣りをするんだ。

釣りをしていると、よく糸が絡む。
「どうやったら、こんなになってしまうんだ」
と思うくらいスゴイ絡み方をする。

初めのうちは、「もうイヤだあっ!」って
糸を切っていた。

でもね・・・
だんだん、ほどけるようになってきた。

丁寧に丁寧に。
ひとつひとつ結び目を、
順番に順番に、ほどいていくのがコツなんだ。

そして、ほどいてみると・・・
クシャクシャっとした塊が、
意外と長かったことに気が付くんだ。

あぁ、こんなことがあった。
こんなことしたっけ?
そうそう、こんなこともあったなぁ・・・ってね。

ほどいたら、二人の糸を揃えよう。
そして、一緒に重ねていこう。
それは大切な想い出たちだ。

絡まったんだから、きっとほどけるはずなんだ。

「もうイヤだあっ!」っていう前に
もっともっと頑張れるようにならなきゃね。

P.S.ごめん、間違ってました。
    恋をすることって、糸を一緒に重ねていくことだよね。
                                From Martin


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