新しい香りを探しに行こう (2001年1月16日 第75号)

親愛なる君へ

「今、夏につけていた香水をつけています。
 香りって・・・
 写真よりも鮮明に
 その時の事を思い出させてくれる・・・。
 そう思いませんか?」
 
そうだね。
そう思うよ。

想い出がひょっこり顔を出す時は
いつも何かがトリガになっている。
写真、音楽、記念日。
そして香り。

街を歩いていて
ふと懐かしい香りがする。
「この匂いは・・・?」

思わずあたりを見回し
蘇った記憶を探す。
勿論・・・
どこにもいないんだけどね。
そしてちょっとがっかりする。

僕は匂いに敏感なんだ。
犬年生まれだからかな?

大好きなあの人と抱き合うと
大好きなあの人の匂いがする。
嬉しい、安心する。
時間が来て仕方なくバイバイして
仕方なく家に帰る。

着替えようとして服を脱ぐと、
ふわっ・・・と
洋服からあの人の匂いがする。
これが嬉しい。
凄く嬉しい。
思わずくんくんしたりね。

さっきまであの人がいた。
去年まであの人がいた。
何年も前、あの人がいた。

匂いは「あの人がいた証拠」なんだ。

でも今はいない。。。
だから余計に切なくなる。

切ない気持ちになったら
懐かしい香水をつけよう。
するとそこには
懐かしい君が蘇る。

そして鏡を見るんだ。
よくみると・・・
そこにいるのは懐かしい君じゃない。
側にいるはずのあの人もいない。

でも・・・
でもそれでいいんだ。
今の君には
今の君にふさわしい香りがある。
いつまでも同じ匂いじゃ駄目なんだ。

切ないモードはこれで終わり!
さぁ、今日は懐かしい香水をつけて
新しい香りを探しにいこうよ!

P.S.僕はまだ探し中!
                                From Martin


戻る