軽い想いに添えるもの (2000年11月19日 第67号)

親愛なる君へ

「やっぱり寒いよね!」
「そうだね・・・」
「あれ?あんまり寒くないの?」
「ううん、寒いけどね・・・」

すっかり寒くなったね。
いつの間にか、
暖房なしではいられないくらいに。

僕は全身暖房器具と言われるくらい
温かい人間なんだ。
手なんか一年中温かい。

するとさ、「本当に?」って
僕の手を触ってみんな言うんだよね。

「本当だ!でもその分、心が冷たいんでしょ?」

君の手はいつも冷たい。
僕は負けじと反撃する。

「心が冷たいんだろ?」
「心が温かいから、手が冷たいの!」

あははは。
どちらも本当・・・にしておこう。

でもさ、心の温かさってなんだろうね?

優しいこと?
守ってくれること?
愛していること?

どれも正解で、
どれも間違いな・・・
そんな気がする。

僕があたたかいと感じること。

それはね、
ふと君のことを想い出した、その時に
君も僕を想っていてくれたって、知る瞬間なんだ。

君との時を過ごし、誰もいない部屋に帰る。

一人は寂しいなと思ったら、
君からの留守電が入っていた。

メールを書こうとディスプレイに向かったら
君からのメールが届いていた。

こんな、なんでもない瞬間が、
とてもあたたかいんだ。

二人であたたかくなるにはね、
大きなことをやろうとしちゃいけない。
小さなことを積み重ねていくことが、きっと大切なんだ。

心を温めることが出来るのは、心の温かさだ。
心の温かさとは・・・
愛するあの人への想いなんだよね。

冬が来たね。
これからあの人に、軽い想いを送る時は
温かい想いも添えて送ろうよ。

重くならないように気をつけて。
ホッカイロのように、使い捨てでいい。

軽い心の温かさを、
添えて送ってあげようよ。

特に今夜の札幌のように、
雪降るとても寒い夜はね。

P.S.やっぱり今夜は寒いです。
    僕にもホッカイロを送ってください。
                                From Martin


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