独りの時間が過ごせますか? (2000年8月11日 第38号)

親愛なる君へ

「今までずっと
 誰かしら恋人がいたんですよ。
 だから誰もいないのは
 ここ最近なんです」
「そうなんだ。
 で、やっぱり寂しいかい?」
「う〜ん、確かに寂しいけど、
 これはこれでいいかなって。
 独りの時間も大事かな、なんて」

僕もそう思う。
「独りの時間」って大事なんだ。
自分を見つめ直す。
独りにならないとそれは出来ない。

独りになった時に人は成長する。
だから恋愛は、と言うか人生は
「出会いと別れ」が
ワンセットなんだよね。

独りになった時の成長って
「今までにない能力に目覚める」
そんな感じかな。

恋人がいる時って
お互い寄り掛かってるじゃない。
自分に無いものを相手に求めたりさ。
でも別れちゃうと
支えてくれていたつっかえ棒がなくなるから
その分成長しない訳にはいかないんだ。
でなきゃ倒れちゃうもんね。

勿論一緒にいる時も成長しているよ。
それは成長というより
影響を受けて変化するって感じかな。

ええと、僕が言いたいのは
「独りの時の成長」と
「一緒にいる時の成長」は違うって事ね。
そしてそれは両方大切な事なんだ。

恋人と上手に永く過ごすには
「何処にいるのか分からない時間」を
作ってあげなきゃいけない。
「今日は何処に行ってたの」
「誰と一緒にいたの」
「明日は何時に帰ってくるの」
そんな事はどうだっていいんだ。

知らない時間を作る。
その分、一緒に過ごせる時間は
濃いものになるよう努力すればいいんだ。
メリハリをつけるんだね。

恋人の時間を作ってあげる事は
君の時間を作るって事なんだ。
そしてその時間を
有効に使えるようになっていないと
寂しくなったり
不安になったりするんだよ。

恋人の事ばかり考えているのは
恋愛初級者なんだよ。
恋人が惚れたのは
「君」なんだ。
その「君」を成長させないと
飽きられちゃうんだから。
                                From Martin


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