今の僕が思う「正しい命の使い方」 (2000年8月2日 第37号)

親愛なる君へ

二十歳になる頃
兄キとこんな話をしたんだ。

「高校時代まで一週間が凄い長かった。
 土日が待ち遠しかった。
 でも最近は一週間が凄く速いんだ」
「そうだろ。働き始めたらターボがかかるぜ」
「へぇ〜。。。」

そして社会人になった感想。
うん、ターボがかかったね。
速い速い。
一週間なんてあっという間。
あっという間の20代。

そして最近また変化が起きたんだ。

今まで以上のスピードになった。
気のせいかと思っていたが
やっぱりそうでもないらしい。
明らかに今までと違う。
なぜだろう?

あれっ、もうこんな?って
時が早く過ぎたって感じる場合には
方程式がある。
@恋人と過ごした時
A好きなことに打ち込んだ時
B寝てて目覚めた時
C歯車になって働いた時

最近の原因はどれかな?
と考えると
多分Aなんだ。
六月頃からそう感じ始めた。
そう、君へメッセージを書き始めた頃なんだよね。

このペースで時が過ぎれば
僕はあっという間におじいさんだ。

お金と人の命どっちが大事だと思う?
一般論でいい。
そしたら命だよね。
でも良く考えるとお金なんだと思う。
あ、反対意見あるよね。
ちょっと聞いて。

神様が現れて君に告げました。
「ここに1億円あります。
 これを君にあげましょう。
 でも受け取ると
 全然知らない誰かが明日死にます。
 ここで決めた事は誰にも知られません。
 どうしますか?」
僕は迷わず1億円。
殆どの人は1億円じゃないかな?
仮に受け取らないと言う君も
受け取る人の気持ちは分かるよね?

でも、「全然知らない誰か」でなく
「恋人」とか
「親友」とかだと絶対受け取らない。
つまり人の命には
値段が付けられる事を意味しているんだ。

「アルバイト募集。時給800円」
あなたの命買います。1時間800円でどうですか?
「うちの会社では初任給25万円ですよ」
あなたの命1ヶ月、25万円で買いましょう。
こういうことなんだ。

この事を初めて真面目に考えた時
なんと命の安売りをしている事かと
バカバカしくなった。
それからというもの
お金云々はあまり考えなくなった。

後何日あるか分からない命。
どうするべきか?

時を止めることは出来ない。
ましては巻き戻すことも。

あっという間におじいさんになっても
「ワシの人生は色々あったのぅ。
 楽しかったのぅ」と
笑って死ねるように生きたいと思った。
明日死んでも
「悔いは無い」と
言えるように生きたいと思った。
その為に、今、
自由になる時間で
時には会社を休んででも
やりたい事だけを全力でやる事にした。
疲れたら休んでまたやるんだ。

本当にやりたい事の中に
まだ見ぬ僕がいるんだ。
つい最近一人発見した。
そんな僕を
どんどん発見するのって
楽しい人生だと思うんだよね。
                                From Martin


戻る