君の結婚式 (2000年6月8日 第11号)

親愛なる君へ

もう式は終わった頃だろうか?
結婚おめでとう。。。

「結婚はある種の終わりである」
良く聞く言葉だよね。
どう思う?
僕は嫌だな。
結婚式には
「これからもずっと一緒にいよう!」と胸をはって言って欲しい。
「この人のめんどうは私がみるんだ」
「多分このまま結婚するんだろうな。。。」
という想いなら結婚すべきではない。
初めからそれではすぐに失速する。
何気ない結婚をするから「終わり」なんだ。
どうして結婚したの?と僕が聞いたら
カッコ良く答えて欲しい。

友人は二枚目・秀才・一流企業のいわゆるエリート。
大学時代からこいつの女ぐせにはあきれていた。
しかし、転機が訪れる。
1995年夏、Yさんと出会った。
この出会いが面白い。
同じ中学の友人の紹介なんだけど
場所が六本木のしゃぶしゃぶ屋さんなんだ。
後にも先にも「しゃぶしゃぶ屋」で初お目見えってのはこれしかない。
最初が肝心というやつかな。

人間、変わる時は一瞬だ。
多くは
「出会い」「別れ」「事件」がキーになる。
彼はこの「出会い」をキーに変わった。

僕と人生の夢を語るようになり
東京に店を持つんだと言い始めた。
次は公認会計士になると言っていた。
その次はMBAの資格を得る為にアメリカへ行くと言い出した。
そして本当にそうなった。
彼の凄いところは「夢を具体的に語る」ことだ。
漠然とした夢よりも
具体的に語れるものを持っている方が断然強い。
語れる、描ける夢がいい。
それが、ころころ変わったとしても
必要な回り道だったはずなんだよ。
無駄な事は何一つないんだ。

彼の事だ。
きっと未来の夢も心のキャンバスには描かれているのだろう。
でも、これからのキャンバスには愛する人の姿がどこかに描かれている。
そんな結婚式であって欲しい。

君の結婚式もね。

P.S.どうして結婚したの?
                                From Martin


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