相手の本音を引き出す方法

気まずい沈黙。相手の話、相手の本音を引き出す方法とは?

 
10月2日の恋愛教室PREMIUMで、「会話がない状態」を取り扱ったお話がありました。それは、こんなお話です。会話がない状態にも二種類あると思います。1つは、「二人にしっかりした繋がりがあるけれど、会話がない状態」。もう1つは「二人の繋がりが弱く会話がない状態」です。

これについて、色々な事例を掘り出して分析してみたのです。すると、かなり「すっきり」見えてくるものがあったのです! 例えば、メールのやりとりをしても「うわべだけだよな?」と思うことってありますよね。

「お疲れさま!今日もいい天気だね。木曜日はつらいけど、がんばろう!」といったメールばかりが何度も往復すると、そういう気分になります。一見、気遣っているように見えますが「うわべだけ」に感じてしまうのです。

で、こういうやりとりは「出会ってから交際に至るまで」に多いのです。例えば、合コンで知り合って、「来週末にゴハンに行こう!」となったとき、「来週末までの間」がこういうメールの往復になってしまいやすいのです。

ただ僕自身、これは仕方がないと思っています。相談事でもしたなら深い話ができるでしょうが、取り合えず「いいな」と思った者同士の状態では、新たに話すことがないのです。しかし、ちゃんとした交際にしていくには、これを「どこかで切り替えることが必要」なのです。

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このメルマガをご覧になった方から、こんなご相談が届きました。

<メール>ーーーーーーーーーーー
はじめまして、まきと申します。
私の悩みは、彼が本音で接してくれていない気がすることです。

2ヶ月、週1~2日は会っていますが、違和感を感じることが多いです。メールもうわべだけのやりとりが続いてる気がします。「私に合わせて我慢してるんじゃ?」と思うことが沢山あるんです。そういうのが苦しくて、

「もっと言いたいことや、したいことがあったり、嫌なことがあったら言ってくれたら嬉しいな」と言うのですが、「あったら言うから大丈夫だよ。」と。

それに、やりすぎの親切って、かえって気を遣ってしまう場合がありますよね? そういうのも多く、「そこまで気を遣われると、逆に申し訳ないくてどうしたらいいかわからないよ」と伝えるのですが、「大丈夫、気にすることないから」と言われます。

映画を観たときなど、私は自分が感じた印象や思ったことを話すのですが、彼は「刺激になった、良かった」などで、具体的なことは話してくれません。「例えば?」と聞いても腑に落ちない感じで。

結婚も意識しています。でも、結婚するには、お互いが本音で話せることが絶対条件だと思っているのです。どうしたら、彼が本音を言ってくれるような環境をつくれるのでしょうか。普段から本音を言い合えるには、どう接したらよいでしょうか?
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交際しているけど、本音を言ってくれないお相手。さあ、あなただったら、どうしますか? 一緒に考えてみましょう!

自然と本音で接する人、自然と距離を取ってしまう人

本音で接してくれない彼とのお話、僕はこれを見て、まず1つピンときたことがありました。例えば、僕やまきちゃん。そして、多数の人は、人と接するときに「基本は本音」で接すると思います。でも、他人と接するときに、「必ず距離を取って接するクセがある人」もいらっしゃるのです。

本人は、別に距離を取っているつもりはなく、普通のつもりなのです。だから、「気を遣わなくてもいいよ」と言っても、「遣ってないよ、大丈夫だよ」という返事しか戻ってこないのです。

昔、ツライことがあったり、人間関係がうまくいかなかったり……という経験を持つ人に割と見られる傾向があります。人と本音で接すると、少なからず傷付きますので、これを防ぐための無意識下による自己防衛なのですね。

自分の普通が、相手の普通とは限りません。また、自分にできることが、相手にできないことも多いのです。これは、恋愛に限らず学問、ビジネスでも共通する、「相手を伸ばそうと思うとき」に、特に大事なことなのです。

気持ちを代弁して、本音を引き出そう

では、「距離を取って接するクセがある人」と交際する場合、どうしたらよいのでしょうか? このようなとき、

> そこまで気を遣われると、逆に申し訳ないくてどうしたらいいかわからないよ。

と言っても、もちろん効果はありません。相手の本音を引き出すには、こちらが代弁してあげるのが有効です。例えば、映画を観たお話がありました。そういうときには、

「主人公が女の子を助けたシーンがよくなかった?」
「主人公が女の子を助けたシーンがよかったでしょ?」

など、相手が思ったであろうことを予想して代弁するのです。「主人公が女の子を助けたシーンがよかったよね!」と言うと、ただ自分の感想を述べただけです。でも、「主人公が女の子を助けたシーンがよくなかった?」と言うと、彼の気持ちを聞いているわけなのです。

もっと自信があるときは、「主人公が女の子を助けたシーンがよかったでしょ?」と言うと、彼の気持ちを言い当てる形になります。こういった方法ですと、

> 「例えば?」と聞いても、腑に落ちない感じで。

これより、彼の気持ちが引き出しやすいことがわかるでしょう。普段気持ちを出さない人でも、気持ちを言い当てられてしまうと、それを否定してまでウソは言いません。そこに、本音を引き出すカギがあるのです。

そして、この代弁が当たっていると、「そうなんだよね。俺はさ?」と、この話が誘い水になって、ペラペラしゃべり出してくれることがあるのです。一般に「この人にはなぜか、色々話してしまう」という人が、いらっしゃいます。こういう人の多くは、これを自然にやっているのです。

何を隠そう、僕もその一人ですので、
この方法が有効なのは間違いないですよ。

言い当てっこをして、本音を引き出す練習をしよう

ゴハンに行くときも、きっと彼は「まきの好きなものでいいよ」と言うタイプだと思います。こんなときは、

「じゃあ、○○くんが食べたいものを当ててあげよう!(笑)んーーーーっと、お肉!」
「うーーん……」 ←悩んだ時点でハズレです! これ、大事!

「あ、じゃあ、魚!」 ←間髪いれずに突っ込みます。※肉→魚と行けば、まあ、誰が相手でもほぼ当たります(笑)同様に、和食→洋食などもOKです。

「そーだねー……」

「じゃあ、刺身がいっぱいある居酒屋さんがあるから、そこはどう?」
「あー、いいねー♪(笑)」

という感じで楽しく言い当てっこをすると、いい感じになりますよ。

誘い水を打って、気持ちを引き出そう

代弁をすること、誘い水を打つことで、相手の本音を引き出すのは、あらゆる場面で有効です。例えば飲み会で目の前にいるAちゃんに、こんな質問をしたとします。

「ねえ、Aちゃんは、彼氏いないの?」

これについて、「いる、いない」以外の次のような返事がきたとき、その後に続く言葉はおよそ予想できるので、誘い水を打つことができるのです。

「私、彼氏はつくらないんだ」→「ふーん……。で、何があったの?(笑)」

この場合、「彼氏は作らない」と思ったキッカケとなる出来事があると想像できます。だから「何があったの?」と言うことで本音を引き出しやすくなるのです。

「いると言えば、いるんだけど……」→「だけど……問題があるんだ?(苦笑)」

「だけど……」という逆接で繋がっている場合、「だけど、ずっと会ってない」「だけど、もうダメみたい」「だけど、相手は結婚してるんだよね」などが想像できます。それを引き出すわけです。Aちゃんにアタックしているときなら「だけど、俺にもチャンスがあるわけだ(笑)」なんて切り返しもOKですよ。

「さあねー」「ひみつ☆」→「じゃあ、いないってことで(笑)俺、立候補ね」

これは誘い水ではありませんが、相手の心理を読んでのアタックになります。「さあねー」も「ひみつ☆」も「いるけど、言いたくない」可能性が高いです。どうして言いたくないかというと、何か問題があるのかもしれませんし、「あなた」に興味があるのかもしれません。ゆえに「立候補ね」と言う隙があるわけです。

会社の雑談から、本音を引き出そう

また、会社の雑談では、次のような感じです。
下記、A子?C子3人の会話、全員彼氏がいるとします。

A子「この前の連休、彼と温泉行ったんだぁ?」
B子「わあ、いいなー☆ どこ行ったの?」

A子「九州のなんとか地獄っていう、温泉だらけの所?!」
B子「うわー、すごいねー!」

C子「……いいなぁ?」

この時点で、C子は交際中の彼との間に、問題があることがわかります。なので「あなた」が側にいた場合、

「Cちゃん、どうしたの? 最近、彼とはどこにも行ってないの?」
「Cちゃん、どうしたの? 最近、彼とは会ってないの?」

と誘い水を打つことで、悩みを引き出すことができます。ちなみに、

「Cちゃん、どうしたの?」だけとか、
「Cちゃん、どうしたの? 彼と何かあったの?」だと、

「ううん、なんでもないの」と引き出せないことが多いです。飲みながら1:1で話をしているときなら上記で十分ですが、複数の人がいる場面で気持ちを引き出すコツは、間違ってもいいから「具体的に言ってしまうこと」です。

上記では、「最近、どこにも行ってないの?」「最近、会ってないの?」と「何かあったの?」よりは、一歩踏み込んで聞いていることがわかります。

誘い水を打つコツは、次の2点です。

  • どうしてその発言をしたのか、根拠を見抜く。
  • その発言の後、どういう会話が続くのかを予想して、誘い水を打つ。
  • 一見、難しそうですが「そういう気遣い」を持って接していれば、自然にできます。うん、ホントに「できて普通」になることなのです。そして、もちろん、このお話はビジネスでも非常に役立ちます。お客さまの気持ちを汲んで、先に行動ができるようになるわけですからね。ぜひ、身につけましょう。

    まずは「そっかぁ。できて普通になれることなんだ」という意識を持って。そして、「思い出したときだけ」でも良いですから、ランチの雑談のときなどに「○○さんは、なぜさっき***って言ったのかな……」とコッソリ考えてみましょう。

    これを何度かやっていくうちに、「会話を聞く→その理由を考える」という思考回路が、自然と身についていきますよ。

    written by Martin 2008.10.17 / 2021.12.7

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