第5話 僕の居場所がなくなった

彼女との事件の翌日。(第4話「もう誰も信じない」参照)

僕はクラスで一番仲良しのH君に
昨日の出来事を話した。
彼もまた、良き相談相手だった。

「信じられないだろ。
 なんなんだ、これは!」

すると・・・彼は一言、こう言った。

「ごめん、俺も知っていた」

「!!
 なにぃィィィ!!」

彼はグーで彼を殴った。
もうビンタではすまされない。

今思うと・・・やっぱり僕は手が早いようだ。
大人になっても違う方面で手が早いけど。

彼女と雰囲気が悪くなり始めた頃から
「JちゃんがNとマーチンを二股にしている」
と学校中で有名になっていたそうなのだ。

よくそれで、一言も僕の耳に入らなかったものだ。

クラスに僕の居場所は、もうない。

彼女と僕は3組。
1組に無二の親友がいた。
彼を中心に3、4人仲のよい人がいた。
そこが唯一のより所となった。
彼らだけは、このことを知らなかったのだ。

事の成り行きを説明する。

なんて言ってもらえたかは、覚えていない。
でも「まだ僕には味方がいるんだ」と
救われたのを覚えている。

彼らがいなかったら
その時僕はどうなっていたか・・・。

絶望の縁に立った中学3年、秋。
この後暫く僕は好きな人ができなかった。

三度に渡る裏切りは、
人間不信になるのに充分な理由だった。

人は簡単に信用しない方がいい。

信用するのは勝手だが、
裏切られるのもまた勝手なのだ。
・・・嫌なことを学んだ。

しかし、全部が敵にまわったと思っても
必ず味方になってくれる人もいる。
嬉しいことも学んだ。

君たちに、僕は救われました。
16年も経ってしまいましたが、お礼を言わせてください。

ありがとう。

P.S.このときHITしていたチェッカーズの「神様ヘルプ!」という歌が
    とても印象に残っています。

From Martin

2000年7月3日著/2002年1月8日加筆


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