第4話 もう誰も信じない

「あははは。それでね・・・」
「ふーん、そっかー」
「そう言えばさ、あの返事・・・
 まだもらってないんだよね」
「あ・・・覚えてた?」
「もちろん!!」

そう、この子はあの彼女なんだ。
初めて贈ったラブレター。
あれから実に1年3ヶ月が過ぎていた。

中学2年、2月。
もうすぐ3年生になろうとしていた。

「何の返事だっけ?」
「げぇー、すっげー意地悪ぅ〜」
「・・・もう一回言ってよ」
「え!?」
「お願い・・・」

どきどき!
どきどき!!

なんかいい雰囲気だぞ・・・。
これは・・・

「俺とさ・・・
 俺と付き合って欲しい」
「・・・うん、いいよ」

待つこと、1年3ヶ月。
僕達は晴れて付き合うことになった。

僕の人生も脳みそもバラ色!
そんな中学3年がスタートした。

一学期が終わり、
二学期、体育祭が終わり文化祭。

ちょうどその頃・・・
何か彼女との空気が変だった。
何か分からないが変だった。
そんな中、文化祭が終わった。

いろいろ忙しかったので、
「よし、これで会える」と思った。

デートの約束をした。
10月10日体育の日に遊園地に行くことに。

僕は親友N君に彼女のことを相談する。
いろいろアドバイスをしてもらう。
とにかく楽しく過ごすのが一番だろうと。
頑張ってこいと励ましてもらう。

10月9日前夜。
多分遅い時間だった。
23時とか0時とか。
彼女からの電話があった。

「明日は私の家に来て欲しい」と。

彼女の家には、何度かおじゃましたことがある。
特に断る理由も見当たらず、
「うんいいよ」と返事をした。

10月10日。
僕は生意気にケーキを買って、いざ出陣。
彼女には妹がいるので少し多めに。

さぁ、いくぞ!

バスで彼女の家へ。
停留所を降りて5分だ。
この角を曲がれば到着。

・・・。

え?!

!!

なぜか僕は隠れてしまった。

ちょっと待て。
もう一度・・・

彼女の家の前にいるのは・・・
Nじゃないか!

どういうことだ?!

訳がわからないままNの前に。

「なんで?」
「・・・」

彼の手を引き、曲がり角まで連れて行く。

「そういうこと?」
「・・・うん」

!!

言葉が出ない。
そこに妹が彼を探しに来る。
走り去った後に彼女も現れた。
そして家の前へ。

そこで何を話したのかは、覚えていない。

僕はケーキを投げつけ、
生まれて初めて女の子にビンタをはった。
涙まじり、渾身のビンタだった。

その後、どうやって帰ったのか・・・覚えていない。

中学3年、14歳に・・・この出来事はつらかった。

大人になった今でさえ、
こんな出来事はそうない。

みんな子供だった。
だから、こんな事になったのだろうか。

僕は彼女を失った。
と同時に、親友も失った。

遠い日の、君と彼とのこの事件は・・・
その後の僕に、大きな影響を与えることになりました。

P.S.死ぬほど恨みました。
    「君たちも悩んだんだろうな・・・」と初めて思ったのは、
    実に11年の時が過ぎてからのことでした。

From Martin

2000年7月2日著/2001年12月29日加筆


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