マーチン先生の恋愛教室

三角関係の私たち

「 男がワケのわからない理屈を言うとき 」


   

自分の立場が弱い・・・そんな三角関係になったとき。
相手に、「わかるようで、わからない理屈」を言われたことはありませんか?


▼ キャバクラで働くカレンちゃん ▼
私はいわゆるキャバクラで働いている27歳の女です。今、三角関係にあります。私が後から割り込んでいった状態です。

彼はお店のマネージャーで、なんとなくいい雰囲気はあったんですが、そういうのはお店で禁止されているしお互い恋人がいることもあって、それ以上の関係にはなりませんでした。しかし、先月私がお店を変わることになって・・・それで、離れるとわかって初めてお互いの気持ちを伝えたんです。

送別会の日に、体の関係を持ってしまいました。
そのとき、私は既に前の彼とは別れていたので問題なかったんですが、彼は彼女と付き合っているまま、私との関係もできて今に至っています。彼が言うには、彼女との付き合いは長く、彼女の生活も助けているそうです。守ってやらなきゃいけない・・・と。


カレンと付き合うことは簡単じゃない。
 だから、付き合おうって言う時は結婚しようっていうときだ。


何が言いたいのか、さっぱり訳がわかりません・・・。
彼のことを仲の良いお客さんに相談したこともあります。すると、みんな口を揃えて「そんな男はやめて、俺と付き合おう」というのです。彼のことを信じたい反面、「男ってみんな同じなの?」という気がしてきます。

彼女が家に来ている日だからといってホテルに泊まったことも、車で抱き合って夜を過ごしたこともありました。今は、こういった思い出にすがりついて彼を信じている状態です。

でも、やっぱり、お休みの日は一人ぼっち。彼のお家へ行けば、2本ある歯ブラシも干してある洋服もグサッと心に突き刺さります。

彼は、どんな気持ちなのでしょうか・・・。
彼も苦しんでいるって信じているから、彼を追い詰めるような事も言えません。私は、もうちょっと信じて待っていても大丈夫でしょうか?答えを出さなきゃなんないのは、私の方なのでしょうか? 


▼ 男がわけのわからない理屈をいうとき ▼
結婚している男と付き合うことになるか、ならないか。
彼女がいる男と付き合うようになるか、ならないか。

そういう分岐点に立ったとき、カレンちゃんの彼のように、
男が「わけのわからない理屈」をいうときがあります。

「カレンと付き合うことは簡単じゃない。
 だから、俺が付き合おうって言う時は結婚しようっていうときだ」

なんとなく聞くと、筋が通っているようなのですが・・・よく考えてみると何が言いたいのか、本当にさっぱりわかりません。こういった例は他にもあり、例えば、

「俺は結婚しているけれど、君のことを愛している。
 だから、ずっと心の恋人でいて欲しい」

「今の彼女とはもう7年も付き合っているんだ。
 だから簡単には別れられない。けれど、きっと別れて
 君にふさわしい男になるから、それまで待っていて欲しい」

「心の恋人」ってなんでしょう??
簡単に別れられないのに、きっと別れる??

このようなとき、男が考えていることはひとつです。


今の彼女とは別れられない。だけど、君も欲しいんだ


男がわけのわからない理屈をいうときは、皆こう考えているのです。


▼ 男ってみんな同じなの? ▼
わけのわからない理屈を言うとき、男が考えていることは皆同じです。しかし、「そんな彼とは別れて俺と付き合おう」と言ってくる男についてどうかというと、それは人それぞれでしょう。単に口説くチャンスだと思っただけの人もいるでしょうし、本当に惚れて口説いている人もいるかもしれません。

ところで、僕自身、キャバクラで働いている女の子とお付き合いしたことがありました。そのとき「普通の子との違い」として、特に感じたことがあるのです。それは、


男を疑うクセがある


ということです。この理由も明確にわかっており、


自分がお客になる男をつなぎとめるために、
ウソで塗り固めているから


なのです。
彼女達は、お仕事柄、自分に好意を持つ男性をつなぎとめ、お店にきてもらうようにしなければなりません。どういうことかというと、例えば僕とデートしている最中に電話がかかってくるのです。そして・・・

「あ、ケンちゃん? うん、明日? 大丈夫よ。
 一緒にお店に行こう。うんうん・・・わかってる。
 私はケンちゃんだけだよ。でも、今もお家でお母さんの
 面倒みてるし、私の家ってお金ないからお仕事も休めないし・・・。
 だからお店に来てもらうしか逢う方法がないの。
 お母さんの具合が良くなったら、少しは外で逢えるように
 なるから・・・。うん、ありがとう。私も大好きよ」

こんな話を堂々とするのです。
驚いた僕が「何、今の?」と聞くと、

「ああ、お客さんよ。こうやって繋いでお店に来てもらうのよ」

平然とこの返事。そしてこういったことが、1日デートすると3回はありました。もちろん、全て相手は別の男性です。

キャバクラで働く女性が全て同じだとは思いませんが、たとえカレンちゃんがそうでないにしても、少なくともこういう人が周りにいるはずなのです。すると、こういった職場で働く人は「騙し、騙され」をあまりに日常のものとして見すぎているのです。


自分がしたり友人がしていること。
だから、自分もされているのでは?


こう思ってしまうのは真理です。
これから脱出するには、ものすごく強い意志を持てるようになるか。もしくは、転職するしかないのです。


▼ 彼のことは信じている? ▼
「信じて待っていても大丈夫でしょうか?」とカレンちゃんは言いました。しかし、これは


彼との約束を信じて待つのではなく、
ただ、盲目的に自分の希望を信じて待つだけ


なのです。なぜなら、彼は何も約束していないのですから。
信じて待つのが有効な場面は、「行動すると明らかに逆効果になるときだけ」です。つまり、今の状況において「待つ」のは、今のままの関係を黙認するだけになってしまうのです。

今のカレンちゃんはいわゆる「セカンド」です。一度でもセカンドの立場に甘んじた人は、彼が彼女と別れても、ほとんどファーストになることができません。それは、


セカンドで甘んじる人をファーストに昇格させるよりも、
他でファーストを探した方が、よりおいしい関係を保てるから


です。
まぁ、ここまで理論的に考えてする人は少ないでしょうが・・・していることは同じです。ですから、大切なことは、


私はこのままの関係(セカンドの立場)に
甘んじるつもりはない


と、つねづね彼に気持ちを伝えておくことなのです。
「だから彼女と別れて!」というのではなく、

「私はこのままの関係はイヤだからね。
 ちゃんと付き合えないなら、いつか他に探し始めると思うよ」

と、「いつまでも放っておくと、どうなっても知らないよ」という気持ちをアピールしておくことが大事なのです。

もちろん、それがキッカケで彼との関係が終わることだって考えられます。でも・・・それは仕方がありません。僕たちは「成功の可能性がある道」を選んで進むしかないのです。成功を約束された道・・・なんてものは存在しないのですから。


▼ 答えを出さなきゃならないのは? ▼
そう、答えを出さなければならないのはカレンちゃんです。
彼が彼女と付き合っていることを知っていて、それについて黙認している状態はセカンドを認めていることに他なりません。ですので、こういったアプローチをすることが効果的だと思います。

「彼女と今すぐに別れるっていうのが難しいのはわかったわ。
 でも、私が来るときくらいはハブラシとか片付けて欲しい。
 あまり気にしてないかもしれないけど、すごくイヤな思いを
 するんだから・・・」

これを聞いて、こちらのお願いを受け止めてくれるなら、彼はカレンちゃんのことをちゃんと考えてくれています。でも、

「そんなの気にするなよ」
「めんどくさいからイヤだ」

という返事が返ってきて、何もしてくれないときは・・・
あまり大事に考えてくれていないことになります。

このまま待つのは100%NGです。
ダメになってしまう可能性は覚悟の上で、
彼に気持ちを伝えることから始めましょう。


▼ P.S.男性諸君&・・・ ▼
良い、悪いという議論はなしにして。
このようなお付き合いをする場合、「三角関係には三角関係なりの気遣い」が必要だと思います。そして、それができないなら・・・やってはいけないのです。

それが、「大人の恋」・・・ではないでしょうか。


written by Martin 2005.03.16



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